お風呂のリフォーム
一日の疲れを癒すお風呂は、気持ちよく入りたいもの。
どんなお風呂にしたいのか、どんな設備がほしいのか、しっかりイメージしてからリフォームに取り掛かりましょう。
●在来工法とユニットバス
以前は、周囲に防水加工を施し、壁や床を作って浴槽を設置する
オーダーメイドの在来工法で作られていましたが、
現在は床、壁、天井、浴槽、ドア等が一体となって現場で組み立てる
ユニットバスが主流です。
ユニットバスには在来工法のような自由度はありませんが、
防水性や断熱性の優れているというメリットがあり、
工期も短く、在来工法の風呂からユニットバスへのリフォームなら
4~5日、ユニットバスからユニットバスなら2~3日で完了です。
●ユニットバスの選び方
①メーカー選び
各メーカーがそれぞれ工夫を凝らし、機能やデザイン等で特徴があるので、
よく検討しましょう。
【TOTO】
1番の特徴は「ほっカラリ床」です。
床の内側に柔らかいクッションが入っており、
優しい踏み心地で冬場でもヒヤッとしないので、
ヒートショック予防にも効果的です。
断熱性保持、衝撃吸収、防音に効果があり、
表面は滑りにくく、乾きやすいので翌朝にはカラリ。
汚れも簡単に落とせます。
もう一つの特徴は、水に空気を含ませる「エアインシャワー」。
水の粒が大粒になるため、従来のシャワーに比べて最大48%も節水になります。
【LIXIL】
掃除のしやすさにこだわった工夫がたくさんあります。
中でも「まる洗いカウンター」は、
壁からまるごとカウンターを取り外せるので、
カウンターの裏や、カウンター下の床が隅々まで楽に掃除ができます。
また「くるりんポイ排水口」は浴槽からの排水で渦(うず)を起こして洗浄し、
ゴミがまとまるのでゴミ捨てが簡単。
その他、床や浴槽、鏡やドアなども汚れが付きにくく、
汚れを落としやすい工夫がされているので、掃除が楽です。
【タカラスタンダード】
壁面に高品位のホーローを使用しているため、汚れが染み込まず、
カビも発生しません。
水をかけるだけで簡単に汚れが落ち、何年たってもピカピカです。
そして浴室にぴったりのサイズオーダーができるのも、タカラスタンダードだけ。
最大1500通りのサイズ展開をしており、家の浴室スペースに合わせて作るので、
在来工法からのリフォームでもピッタリ収まります。
【クリナップ】
保温性に特化し、天井、壁、床、浴槽、ふたのすべてを断熱材でしっかり覆った
「浴室まるごと保温」で、外気からの冷えをしっかり防いでくれます。
カウンターからお湯が噴出する「床夏シャワー」は、
入浴前の1分で床面の温度を25℃まで温め、足元がひんやりしません。
ヒートショック予防にもなり、寒い冬でも快適に入浴できます。
【トクラス】
デザイン性に優れており、人造大理石の浴槽や音響システムなども取り入れて、
高級感のあるこだわった浴室が作れます。
【パナソニック】
酸素を含んだミクロの泡で温める「酸素美泡湯」や、
水流とマイクロバブルで皮脂汚れが落ちやすい「エステケアシャワー」など、
美容にこだわった機能を備えています。
また調光できるLED照明など、
心地よいバスルームにするためのオプションも充実しています。
【ノーリツ】
最も魅力的な機能が、浴槽内全体を自動で洗浄してくれる「クリーンバスルーム」。
リモコン一つで、面倒なお風呂掃除から解放されます。
また専用出窓を設置することで、浴室や浴槽を広げることができ、
増築しなくても今よりも広い浴室を作ることができます。
②ユニットバスのサイズ
ユニットバスのサイズは「1616」「1620」のように4桁の数字で規格が決まっています。
例えば「1620」の浴室なら、横幅(短辺)が1600㎜、奥行き(長辺)が2000㎜となります。
多くの人が選ぶ1坪タイプは「1616」サイズ、1.25坪タイプは「1620」サイズで、
どちらも浴槽のサイズは同じ。
洗い場が40㎝広いか狭いかの差になります。
③ドアの種類と位置
ドアの位置は脱衣所からの動線や、浴室内の使い方によって決めましょう。
またドアには折戸、引き戸、開き戸などの種類がありますが、
間口が広く、万が一浴室内で倒れたときでもドアを開閉できる引き戸タイプがおすすめです。
④浴槽の種類
浴槽の形状には、スタンダート浴槽、ベンチ浴槽、ワイド浴槽などの種類があります。
底に段差があり半身浴も楽しめるベンチ浴槽はベンチの分だけ湯量を節約でき、
親子でも広々と入れるワイド浴槽は、大きい分湯量も増えます。
浴槽の材質には大きく分けて、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)、
人工大理石、ホーローの3種類があります。
最も一般的なFRPは価格が手ごろで種類も豊富ですが、
汚れが目立ちやすく劣化するデメリットがあります。
人工大理石やホーローは高級感があり手入れが楽ですが、価格が高くなります。
⑤壁・床材を選ぶ
浴室の印象を決める壁パネルは、1面にだけ張るアクセント張りにするのか
全面張りにするのか、何色にするのかによって雰囲気が変わってきます。
床材は水はけがよく、冬場でも冷たくないものを選ぶと掃除も楽です。
壁パネルの色に合わせて選ぶとよいでしょう。
⑥シャワー・換気扇を選ぶ
水栓やシャワーにはいくつかの種類があり、好みに合わせて選択できます。
頭上からシャワーを浴びるオーバーヘッドシャワーや、
全身を包むように浴びることができるボディーシャワーなどもあります。
換気扇は、暖房機能が備わったもの、衣類乾燥機能があるもの、
さらにミスト機能付きのものなどがあります。
⑦照明・ミラー・小物を選ぶ
照明はLEDが主流です。
デザイン性のあるものやダウンライト、足元を照らすフロアライト、
間接照明など様々な照明があるので、入浴スタイルに合わせて選びましょう。
ミラーは背の高いもの、コンパクトなもの、横長のものなどがあるので、
使い方によって最適な形のものを選びましょう。
タオル掛けや収納棚、風呂のフタなども選ぶことができます。
浴槽への出入りに使う手すりや、入浴中に体を支える握りバーなども
設置しておくと安心です。
⑧オプション
より快適なバスタイムを過ごすためのオプションもいろいろあります。
浴槽内の首の位置から肩に流れる肩湯、マッサージ感が楽しめるジェットバス、
ミクロの泡で肌の潤いを保つマイクロバス、
また水中照明やテレビ、音響設備など、
入浴スタイルに合わせてプラスしてみてはいかがでしょう。
●窓も同時にリフォーム
ユニットバスに合わせて窓もリフォームしましょう。
窓からの冷気を減らすため、複層ガラスのサッシに替えたり、
サッシの形状を変えたりすることもできます。
ただし大きさを変える場合は、外壁工事が必要となる場合もあるので注意しましょう。
*お風呂のリフォームの際には、ショールームに足を運び、各メーカーの機能を確かめたり、実際に浴槽に入ってみたりして、ライフスタイルに合ったものをじっくり選ぶことが大切です。